シナイモツゴ

  自然

又八沼に生息する絶滅危惧種シナイモツゴ『2000年10月31日青森市天然記念物とした』
古くから油川付近では「沼チカ」と呼ばれ食用にされていた。

コイ目 コイ科    シナイモツゴ     環境省:絶滅危惧ⅠA類

学名 Pseudorasbora pumila Miyadi

[形態的特徴]
紡錘形の体を持ち、最大でも全長8cm程度の小魚である。近縁種のモツゴと比較して尾柄も太く、全体としてずんぐりした印象がある。モツゴとの決定的な違いは、本種はモツゴと異なって側線鱗が体の前方の、せいぜい2~3枚にしかないことである。繁殖期にはオスは体色が黒くなり、頭部に追星を生じる。

[選定理由]
本種は生息地が限られているうえ、生息を脅かす2つの主要因、つまり魚食性外来魚オオクチバスと国内外来種モツゴの分布の拡大が止まっていないことから、極めて危機的な状況下にある。前者は捕食により、後者は交雑によって本種を減少させている。

[分布と生態の概要]
日本固有種で、移入を除けば分布は東北地方に限定されている。県内では青森平野のいくつかの池で生息が確認されている。津軽平野でも過去に本種の記載があるが(青森県, 1978)、標本も写真も残っておらず、現在では生息していないようだ。雑食性で、繁殖期にオスは産卵基質となる石などの周囲になわばりをもつ。

[特記事項]
県内で本種が初確認されたのは1994年であるが、五十嵐(2016)は本種らしい魚を青 森平野で1940年代に確認している。また Koga & Goto(2005)によれば、県内でも水系によって遺伝的な違いが認められる。

野木和公園 ふるさとの森にある又八沼

青森県の希少な野生生物より